2025.12.03
Challengers ーイノベーションの軌跡ー

ReINN株式会社|入社6年目で社長へ 東急不動産発のベンチャーが挑む、宿泊市場の再定義

Sony Acceleration Platformでは、大企業の事業開発を中心に、さまざまなプロジェクトを支援しています。本連載では、新しいアイデアや技術を商品化・サービス化する企業や起業家など、現在進行形で新しい価値を創造している方々の活動をご紹介します。

今回は、東急不動産ホールディングス株式会社の社内ベンチャー制度を活用して、民泊プラットフォーム事業を展開するReINN株式会社(以下、ReINN)を立ち上げた赤津諒一さんにお話を伺いました。
自身の原体験から生まれたアイデアをどのように事業化したのか。そして、大企業の看板を背負いながら味わった、経営者としてのリアルな苦悩と学びに迫ります。

ReINN株式会社 代表取締役CEO 赤津諒一(あかつ・りょういち)さん
ソニーグループ株式会社 Sony Acceleration Platform アクセラレーター 国則正人(くにのり・まさと)

 

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■自身の「2拠点生活」での気づきが原点。東急不動産のアセットで、民泊の課題を解決したい

―― まず、赤津さんのこれまでのキャリアと、ReINN創業の経緯を教えてください。

赤津さん: 2020年に新卒で東急不動産に入社しました。まず関西支店でタワーマンションの事業計画に携わったあと、首都圏の住宅部門で販売DXを推進する部署に異動しました。その頃、リモートワークが普及したこともあり、個人的に2拠点生活を検討し始めたのが、ReINNの事業アイデアを考えるようになった最初のきっかけです。実際に千葉県勝浦市で廃保育園などをDIYしながら2拠点生活を試みようと現地に行ったのですが、結局自分が使うのは週に1〜2回程度だと気づきました。そこで、使わない時に貸し出せないかと考え、民泊に出会いました。
しかし、民泊を事業化しようとすると、事業用の融資が限られる点や、信頼できる運営代行業者を見つけるのが難しいといった課題に直面しました。

――個人的な課題意識が、事業のアイデアになったのですね。なぜそれを「社内ベンチャー制度」で挑戦しようと考えたのですか?

赤津さん: ちょうどその頃、学生時代の友人が社内ベンチャー制度を使って起業したという話を聞き、興味が湧きました。そこで東急不動産にも似た制度はないかと調べたところ、グループ共創型社内ベンチャー制度「STEP(ステップ)」があることを知ったんです。
個人では解決が難しいこの民泊の課題も、東急不動産という大企業の信用力やアセットを活用すれば、業界全体を動かすような大きな解決策を提示できるのではないかと考えました。
そして2024年に事業アイデアを応募し、約1年間の検討・審査期間を経て、2025年4月のReINN設立に至りました。

■分断されたサービスを一気通貫に。適法・安全な運営で「日本の宿泊市場を再定義する」

――ReINNはどのようなサービスを提供しているのでしょうか?

赤津さん: ReINNは、ホームシェアリング(民泊や旅館業)のライフサイクルに沿ってあらゆるサービスを提供しています。
具体的には、民泊事業を始めたい(または売却したい)オーナー様に対する物件調達や購入の支援に始まり、事業計画の策定やローン付け、許認可の取得、事業開始後の運営や集客支援もサポートします。さらには、最終的な出口戦略である売却まで、民泊事業の全てのフェーズに伴走します。これまでは、物件は不動産屋、運営は代行業者、ローンは自分で頑張る…と、全てが分断されていましたが、ReINNはこれらを一気通貫でつなぐことで、オーナー様が安心して民泊事業に参入・運営できる環境を整備しています。

民泊事業に参入・運営できる環境

――ミッションに「日本の宿泊市場を再定義する」と掲げています。非常に大きなテーマですが、どのような思いが込められていますか?

赤津さん: 正直、現在の日本において「民泊」という言葉には、まだネガティブなイメージがつきまとっています。しかし、民泊が持つ可能性は非常に大きいと感じています。例えば、

 

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Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、970件以上の支援を27業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2025年12月末時点)

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