2025.07.03
大企業×新規事業 -Inside Stories-

【竹中工務店編 #2】歴史と伝統を未来につなぐ「リジェネラティブ」な挑戦。「小さく始め、着実に育てる」新規事業開発とは

Sony Acceleration Platformによるオリジナル連載「大企業×新規事業 -Inside Stories-」は、Sony Acceleration Platformの担当者が大企業内の新規事業組織のトップやエースにインタビューする企画です。 

今回インタビューしたのは、株式会社竹中工務店で新規事業開発全般を推進・管理されている鈴木頼多さんです。鈴木さんの考える新規事業開発の戦略とは? 

>> 【竹中工務店編 #1】竹中工務店の企業風土が育む新規事業と未来への展望

 

鈴木 頼多さん
株式会社竹中工務店
経営企画室 新規事業推進グループ長

 

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はじめに 

――鈴木さんのこれまでのキャリアを教えてください。

まず作業所の事務担当者からスタートし、その後、内勤にて東京本店全体の工事損益管理、本社に異動して会社全体の経営計画・戦略立案に携わってきました。2012年からはCSR推進部門を立ち上げて、サステナビリティ・SDGsの推進にも従事しました。
会社の事業領域が「まちづくり」へと拡大する中で、まちづくり推進部門の立ち上げにも参画し、これまでの多様な組織・活動立ち上げ経験を活かし、現在は新規事業開発全体の推進・管理を担当しています。 

 

竹中工務店の新規事業開発 

――竹中工務店の新規事業開発は、どのように始まったのでしょうか。

新規事業自体は2015年から取り組んでいます。2014年に2025年に向けた長期の成長戦略が策定され、新たな事業領域への挑戦の方向性が示されました。そこで、役員・本社の部門長が参画し、新規事業を検討し生み出す「新規事業検討委員会」が設置され、そこが主導する形で新規事業を社員に考えてもらう「『サステナブル社会を実現する新規事業』に関する提案コンペ」を実施し、社員の皆さんからアイデアを募りました。結果、300件以上が集まり、その中から10件を表彰し、どうすれば事業化できるか、委員会のもとにワーキンググループを作って検討を行いました。

その後、アクセラレータープログラムを実施し、スタートアップの皆さんと連携しながら、各分野で何ができるのかを探ったこともありましたし、2022年には、2回目の新規事業提案コンペを行いまして、その年は200件弱ぐらいのアイデアが集まり、その中から新規事業を創っていくといった流れです。 

――どのような体制で新規事業のアイデアの吸い上げや創出を行っていますか。 

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Sony Acceleration Platformは、新たな価値を創造し豊かで持続可能な社会を創出することを目的に2014年にソニー社内の新規事業促進プログラムとしてスタートし、2018年10月からは社外にもサービス提供を開始。ソニーが培ってきた事業開発のノウハウや経験豊富なアクセラレーターによる伴走支援により、860件以上の支援を27業種の企業へ提供。
新規事業支援だけでなく、経営改善、事業開発、組織開発、人材開発、結合促進まで幅広い事業開発における課題解決を行ううえで、ソニーとともに課題解決に挑む「ソリューションパートナー企業」のネットワーク拡充と、それによる提供ソリューションの拡充を目指します。(※ 2025年5月末時点)

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